JR山手線恵比寿駅から動く通路「恵比寿スカイウォーク」で約5分、スカイウォークを降りて恵比寿ガーデンプレイスの手前の道路を左に行くと三角の形状をした公園があります。本日はアメリカ橋公園をご紹介させていただきます。
■ 名前の由来
「アメリカ橋公園」は、恵比寿ガーデンプレイスの開発工事に合わせて整備が行われた公園で、1994年9月1日に開園しました。「アメリカ橋公園」の名前の由来は、ルイジアナ買収100周年を記念する形で1904年4月30日から12月1日までアメリカ合衆国ミズーリ州のセントルイスで開催されたセントルイス万国博覧会で出展されていた鉄橋に由来しています。この鉄橋を運輸省、国土交通省、公共企業体日本国有鉄道(現:JRグループ)の前身である鉄道作業局が買い取って、鉄橋のモデル橋として1906年に「アメリカ橋公園」から西側にある山手線の線路の上に陸橋として設置され、「アメリカ橋」の愛称で呼ばれました。当時、日本で唯一であったこの鉄橋は1970年に改装されて現在では「恵比寿南橋」という名称になっています。
このような歴史ある橋から「アメリカ橋公園」は名付けられたのです。
■ 新たに設置されたモニュメント
「アメリカ橋公園」が整備された後、2015年9月には石井幹子氏のデザインによる光のモニュメントが設置されました。このモニュメントは「星のアンサンブル」という名称で、アメリカ国旗の星条旗をモチーフにしたデザインとなっています。大きな星には未来を明るく照らすという想いが込められており、柱状のオブジェの周りに設えられた大小の星がキラキラと輝くという光による演出が行われます。
石井幹子氏は世界的に有名な照明デザイナーで、主な作品には東京タワー、レインボーブリッジなどがあり、海外にも作品があります。
「アメリカ橋公園」への「星のアンサンブル」設置は、周辺景観との調和を図ることを目的に東京恵比寿ロータリークラブの協力を得て渋谷区が行ったものです。
■ 喧騒から離れた落ち着いた公園
「アメリカ橋公園」には遊具が無く、ボールを使った遊びも認められていないため落ち着いた雰囲気を持った公園になっています。植栽の周りを囲むようにベンチが設置されており座るところが多いのも特徴です。
都会の喧騒から離れて一息つくのも良いですし、恵比寿ガーデンプレイスでショッピングや食事などを楽しんだ後で、日が沈んでから「星のアンサンブル」の光の演出を眺めながらカップルで過ごしたりするのにも良い公園です。
「アメリカ橋公園」でその名前の由来に思いを馳せてみるのは如何でしょうか。