何かと目まぐるしい都会の生活の中では、なかなか落ち着いた時間は持てないものです。また、心静かに落ち着ける場所も簡単には見つからないのではないでしょうか。しかし、ちょっとした早起きをすることで、そんな場所と時間を手に入れることができます。今日は東京メトロ広尾駅から徒歩約5分、恵比寿駅から徒歩約13分の場所にある「香林院」をご紹介させていただきます。
今、世界的に禅が流行していることはご存知でしょうか。米アップル創業者であるスティーブ・ジョブズ氏も禅の思想に傾倒していたことは有名な話になっています。ジョブズ以外にもイチロー選手、Google社の元CEOエリック・シュミット氏、NBAのバスケット指導者フィル・ジャクソン氏なども禅を取り入れた生活を行っており、その流行は一般の人々にも広がっています。
禅の基本的な修行法である座禅を体験したみたいという人は多くいらっしゃると思いますが、実行するのはなかなか難しいものですよね。実はちょっとした早起きをすることで最高の環境で座禅体験をすることができるのです。それが「臨済宗大徳寺派 瑞泉山 香林院」です。
早朝に起床して自己啓発などの活動を行うことを朝活といいますが、社会人で会社の始業前にセミナーの受講や、趣味や勉強をしたりして朝活をされる方が多くいらっしゃいます。香林院では、月曜日から金曜日の午前7時から座禅体験のイベントを行っています。この座禅体験は予約不要で、回数の制限もありません。初めての方には座禅の方法について説明の書かれたプリントが渡されますので安心です。この朝の座禅を朝活として取り入れていらっしゃる方も多いようでスーツ姿の出勤前の男性もよく訪れるようです。
座禅といえば姿勢が崩れているときなどに警策(臨済宗では「けいさく」と読みます)という長い棒で背中を打つシーンがイメージされると思いますが、朝は希望者だけとのことです。興味のある方は是非希望してみましょう。
香林坊の魅力は座禅だけではありません。一休和尚に憧れて仏門の道に入ったというご住職の金嶽宗信和尚も魅力的な方でNHK大河ドラマの仏事監修や指導のほか、本も著すなど幅広いご活躍をされていらっしゃいます。
「お寺は、文化活動の発信地」をコンセプトにしているとのことで、香林院では部屋の貸し出しを行い書道、お琴、茶道など色々な教室が開催されています。お寺主催で座禅会のほか写経会、写仏画なども行われています。
日本ではお寺が学問・芸術の分野で欠かせない存在だったこともあり、特に室町時代では禅僧が学問・芸術の中心だったといいます。その流れを組む香林院で朝活や文化的な活動を始めてみるのはいかがでしょうか。きっと新しい何かが見つかりますよ。